小さい木のお引越し
去年の5月に園庭へ木登りの木を移植し、築山を作り、秋からは池を作って水の中の生きものを運び、レンガで花壇を作り...
1年かけて少しずつ進めてきたまどかガーデンの移設作業。
この春におこなう次の作業は「低木や草のお引越し」です。
準備をはじめたのは2月中旬。
樹木医・造園家として活躍され、野生の草木に関して様々なことを教えて下さる佐々木知幸さんと、生きもの・ビオトープの専門家として豊富な知識を持ち、いつも楽しいプログラムを提供してくださる三森典彰さんに講師としてお越しいただき、移植のための園庭の準備をおこないます。
保護者の皆様にご協力いただき、子ども達の通り道をイメージしながら「草木を植えるならどこか良いか?」考え、スコップで土を掘るための枠を描きます。
毎日たくさんの子ども達が遊んでいる園庭の土は想像以上にカチカチ...
植物が根を張れるように、酸素と水が届くように、固い土をほぐして中央に盛り、小さい山を作りました。
2月の準備2日目。
園庭の土は栄養が少ないため、植物が育ちやすくなるよう有機物の多い黒土を園庭へ運び入れます。
トラックの荷台に山盛りの土を、一輪車やバケツで何往復もして園庭の小さい山の横に運びました。
そして2月末にいよいよ木のお引越し!
と考えていましたが、雨天による延期。その後、新型コロナウイルスの感染状況が深刻化し、延期日として3月に予定していた活動も中止とさせていただきました。
2月の準備に力を貸してくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました。
また、園庭づくりに協力してくださると参加を申し込んでくださったご家族の皆様には、度々の中止となり大変申し訳ありません。お気持ちに心より感謝しています。
移植作業は樹木への負担を軽くするため、どうしても春までにおこなう必要があり、3月31日に講師の佐々木さん、三森さんと職員のみの少人数で実施しました。
根を痛めないよう気を付けてガーデンの木々を掘り起こし、草やツル植物も袋に包み、トラックに載せて園庭へ。
2月に準備した土の山に、根が安定するように置き、黒土を全体に被せていきます。
今回お引越しが完了した中で一番大きな植物は、紫色の実、薄紫色の花をつけるムラサキシキブ。
ガーデンに自然と芽生え、3m以上の高さになっていました。
花の蜜がほんのり甘く、子ども達が大好きなチェリーセージ。
そして梅雨を彩るアジサイ。
移植のためにたくさん剪定して小さくなりましたが、また枝をのばしてくれることと思います。
他にもガーデンに生えていたヨモギ、ヘビイチゴ、ミツバアケビ、フキ、オヤブジラミ。
園庭のスズメノカタビラ、ミチタネツケバナまで、身近な野草を植えました。
作業がひと段落し、お預かりしていた子ども達が園庭に出ると、植物と一緒に持ち帰ったレンガで早速新しい遊びがはじまりました。
子ども達や保護者の皆様と、これからの園庭をイメージしながら一緒に作業をおこなえていたらと思うととても残念ですが、園庭作りはまだまだ続いていきます。
これからもぜひお力をお貸しいただき、豊かな園庭ガーデンを皆さんで育みたいと願っていますので、どうぞよろしくお願いします!